• Sachi

間違いは失敗なのか?



先月のある日、公園で絵を描いていた。

晴れときどき強風。

砂埃と花粉が一気に私を直撃し、

くしゃみと鼻水が止まらない。

目の痒みに堪えながらペンを遊ばせる。


ふと隣に人気を感じてそちらを見ると、

男の人が私の絵を覗いてた。

祖父と同じくらいだろうか。

桜木さん(仮名)としておこう。


「サインペンで描いてるの?」と聞かれた。

まあそんな感じです、と私。



「一発書きか~間違えたらどうするの?」と返ってきた。

その問いにすぐ答えることができなかった。

自分の描くものに"間違えてはいけない"と考えていなかったからだ。

そのまま繋げちゃいますね、とか言ったけど。

「すごいねぇ。私も絵、描くんですよ。下手くそなんだけどね(笑) 頑張ってね!」

そう言い、桜木さんは去っていった。



初めのうちは上手く描きたくて、

間違うことを嫌う自分がいた。

失敗を恐れながら慎重に描く線は

一見整って見えても、どこか弱々しい。



母から貰った本に

"マイナスがあるからこそ、プラスをプラスとして楽しむことができる"

という文があった。

"美味しいものを「美味しい」と感じて食べられること。それにはまず「腹が減った」というマイナス状況がなければならない。お腹いっぱいの時には、どんな豪勢な食事も美味しくない"

これを読んだ時、ハッとした。


マイナスが無ければ、プラスも無い。

失敗というマイナスは上達への手助けとなる材料なんだ、と改めて気付かされたのだ。

そう考えたら"間違える"というマイナスは

実はプラスなのかも、と。


「間違い=失敗」という考え方が消え始めると、徐々に手の緊張がほどけていった。

堅苦しかった線が楽しそうに踊っているのだ。


桜木さんとの会話を思い出し、

間違えることを恐れずのびのびと絵を描けていることに成長を感じた。

頭を空にして、手が動くままに描く。

下書きはしない。

その方が思いがけない線や模様が描けたりするのだ。


私が絵を描く上での間違いはとても小さなことだが、日常的に小さな失敗をプラスに考えていくことで、もし大きな失敗をしてしまった時でも強い心で立ち直れる気がする。


「間違えたらどうしよう。」「失敗するかも...」と踏みとどまり、決断できずにいることがある。

そんな時も間違いを失敗と捉えず、成長のための気付きだと考えるようにしたい。



これからやりたいことがたくさんある。

失敗を恐れて、くよくよしている時間はないのだ。

たくさん間違って、たくさん失敗して、自分が成長していくための材料を集め続けていこうと思う。



Sachi

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